阿蘇神社楼門再建祝い隕鉄の刀を奉納鍛錬
神崎卓征
【動画】熊本地震で倒壊した阿蘇神社楼門の再建を祝い奉納される隕石刀の鍛錬が同社境内であった=神崎卓征撮影 熊本地震で倒壊した阿蘇神社(熊本県阿蘇市)の楼門の再建を祝って奉納される刀の鍛錬が7日、阿蘇神社境内で開かれた。刀には宇宙から地球に落下した隕石(いんせき)が用いられた。
阿蘇神社の楼門は江戸時代末期に建てられた2階建ての門。銅板ぶきの入り母屋造りで、国の重要文化財に指定されている。阿蘇神社のシンボルだったが、2016年4月16日に発生した熊本地震で倒壊し、7年間におよぶ修理を経て、昨年12月7日、復旧工事が完了した。
刀はこれを祝い、奉納されるものだ。
作刀を引き受けたのは岐阜県関市の刀工、福留房幸さん(39)。これに大分県竹田市の興梠房興さん(42)、大分市の新名公明さん(57)、熊本市北区の上野泰房さん(28)ら3人の刀工が賛同した。
福留さんによると、作刀に用いられたのは、数千年前に南米・アルゼンチンに落下した「カンポ・デル・シエロ」という鉄隕石で、スペイン語で「天国の草原」という意味を表すという。
午前11時、清めの神事が執り行われた後、境内に設けられた「火床(ほど)」と呼ばれる鍛冶(かじ)炉に火が入れられた。ふいごで松炭を加熱した後、隕石を投入。真っ赤に熱されたところで、阿蘇神社の阿蘇惟邑(これくに)宮司が最初の槌を打ち、「玉圧し」という作業を行った。その後、隕石と玉鋼を重ねて折り返す鍛錬も行われた。
隕石の刀は、反りが無い直刀に打ち上げられ、阿蘇神社に奉納される予定という。(神崎卓征)